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suzakuのその他を使ったコーディネート
「お疲れ様でーす。」 時間は17:30。 アヤノは急いでいた。 今日は彼との初めてのデート。 デートというのは言い過ぎかな。 そもそも、彼が好きかと言われるとそれはまだわからないから。 あれはつい3ヶ月ほど前の事だったと思う。 私はとある会社で受付嬢ををしているのだけれど、営業に来るたびに声をかけてくれる彼が現れた。 最初は普通にうちの会社の担当への取り次ぎをしていた。 それが私の仕事だから、当たり前なんだけれども。 そんなやり取りをしているうちに、少しずつ雑談をするようになる。 会社のこと、ちょっとしたプライベートの事。 それからだんだんと食事に誘われるようになって…今日が初めてのデートなのだ。 しかし、彼の風貌は爽やかなサラリーマンといったもので、短く揃えられた髪は過度にオシャレ過ぎず清潔感があるし、大きめフレームのメガネをかけているから、こんな感じの人がナンパもどきなんてするんだなーとビックリしたんだよね。 ただ、私も女なので、一応。 口説かれ…ているのかはまだわからないけど、こうやって食事に誘われるのは悪い気はしないよね。 最初はもちろん、軽い人なのかなーと警戒もしたのだけれど、話しているとそれほど遊び歩いている印象もなかったし、そもそも仕事を頑張っているから仕事終わりにいつでも時間を作れる感じでもなかった。 だからついつい、誘いを受けてしまったのです。 「お疲れ様でーす。アヤノ、今日は用事とかある?」 声をかけてきたのは同僚のナギサだ。 彼女は私と同じ受付嬢で、配属も同じ、歳も近いから、帰りによくご飯を食べに行っている。 お互いに一人暮らしで、残念なことに彼氏もいないから。 もし、もしも彼とお付き合いを始めたら、その時はごめんね、ナギサ。 なんて、妄想が過ぎるわね。 「ゴメーン。今日はちょっとね。また今度誘ってー!」 「えーっ!怪しいなぁー。もしや…男でも出来たか??」 鋭いやつだ。 でも、まだそういう関係じゃないんで。 「違うよー。でも、ハズレでもないかな(笑)」 「抜けがけずるーい(笑)。でも、そういうことなら楽しんできなよー。」 誤魔化しておいてもいいのだけれど、ついつい話してしまうのが乙女心なんだよなー。 聞いて欲しい、でも話したくない。 まぁ結局話してしまうんだけどね。 「うん、ありがとう。何か進展があったら相談しちゃう(笑)。」 「はいはい(笑)期待しないで待ってるわ。」 「ひどーい(笑)じゃあまたねー!」 ひとしきりナギサにいじられたところで会社を後にする。 彼との待ち合わせはうちの近所のコンビニ。 自宅に来てもらうのはさすがにまだ早い気がして、まずは少し離れたところにしてみた。 失礼な気もするけど、いろんな人がいるからね。 19:00時に待ち合わせだから、帰ったらシャワーを浴びてメイクし直さなくちゃ。 出退社の移動には車を使っている。 私の住む場所は移動に車必須なのだけど、正直困らない程度に動けばいいと思っているから、軽自動車に乗っている。 最近の軽自動車はともすればコンパクトカーと同じような高級軽自動車もあるのだけど、私が乗っているのは古き良きデザインのありふれた車。 シンプルな5ドアでトランクも大きくない。 色も地味なホワイトだ。 でもそれでいい。 自宅までは車で10分程度。 退社時間はいつも同じくらいだから、予定通りに到着する。 私の自宅は1LDKのアパート。 女の一人暮らしには少し大きいけれど、車にかけるお金を住む場所にかけている。 だって、広い場所でくつろぎたいし、女の子だから洋服とかもたくさん欲しい。 趣味は料理と読書なのだけど、そうなると大きめの本棚だって欲しい。 というわけで、一部屋は洋服や本が所狭しと並んだ趣味の部屋なのだ。 さて、急いで準備しないと。 やっぱり女の子だから、彼と会う時くらい綺麗にしたい。 いくらまだ彼氏ではなくても、候補であることは間違いないし。 女の子はいつでも綺麗でいたいわよね。 今日はイタリアンを食べに行くということだったから、高級レストランほどバッチリメイクじゃなくてナチュラルメイクで。 いきなり気合入れすぎて引かれるのも嫌だし。 そして何より誘ってきたのは彼だもの、なんて言い訳をしてみる。 本当は少しだけいいかなと思ってるから、気合も入っちゃう。 服装は…。 ホワイトのアンクルパンツに黒のタートルニット。アウターはベージュのトレンチかな。 靴はパンプスで。 時間は18:45分。 少し早いけど、待たせないように行こうっと。








