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今日はボーディングジャケット&カーゴパンツ・コーデ。 さて。 昨日古くからのフォロワーさんとやり取りをしていて浮かんだネタを1つ。 最近あんまり取り上げなかった話題なのだけど 古着の存在と流行の関係と言う話。 大体古着というとおしゃれとか個性的なみたいなイメージの反面 安いとか汚い、時代遅れみたいな事を思う人がいるかもしれない。 でも自分の様にトラッドとか服飾史を調べていくと この古着と流行の歴史って微妙に関係あったりして面白い。 1950年代にアメリカでエクストリームアイビーと言うスタイルが流行った事がある。 これは丈や袖の短いジャケットにこれも丈の短いパンツを使って 全体的に細身のスーツスタイルなのだが これが大流行した事がある。 当時の写真を入れておくので見てもらいたいのだが 何故この様なスタイルが流行ったかと言うと 元々金の無い若い黒人ミュージシャンが 東部アメリカの大学に通う子女が使っていたスーツや制服を着込んだ事が発端らしい。 つまり子供服を大人が着ていたと言う事なのだが 最初は金が無くて仕方ない面があったのだけど 当時の黒人ミュージシャンは軒並み金がないものだから 結構な数の黒人ミュージシャンがこんな感じの格好をしていた。 しかし慣れた目で見るとこれが意外とカッコいいと言う事になっていく。 と言うのは1920年代にオックスフォードバッグスと言う 現在バギーパンツと言われる少々ぶかぶか気味のスタイルが主流になっていた時に このつんつるてんの格好だから かなり目立った様なのだ。 それを真似して街の仕立て屋が一斉に丈と袖の短い小さなジャケットに 丈と幅の狭い細身のパンツのスーツを作り 若い黒人ミュージシャン達が このエクストリームアイビーと言うスタイルを流行らせた訳なのだ。 つまりは最初はおしゃれでもなんでもなかった。 むしろ金が無くてダサいところから始まっているわけだ。 そんなわけでアメリカではこのスタイルが流行って次に飛び火して行ったのが イギリス、ロンドンだった。 このアメリカのジャズミュージシャンのスタイルを真似る事が今度は若い者の間で流行った。 これが転じて今で言うイギリスのモッズスタイルが作られる。 モッズと言う意味はモダニスト達という意味だそうで モッズと言うとアメリカ軍払い下げのM-65と言うコートを着ていて(このコートも当然古着)分かりにくいが そのコートの下に着ていたのは このエクストリームアイビーの影響を受けた小さいジャケットとパンツのスーツだった。 これはビートルズがデビューした時のスタイルにその片鱗が伺える。 つまり古着というキーワードが流行の裏に存在する事になる。 その流行を作ってきたのは 古着を着ていた若い金の無いミュージシャンからだったと言う事なのだ。 最近はあまり聞かなくなったけど 流行が輪廻すると言うのはこの古着を着た連中から始まるのかもしれないから。 いつだって始まりは金が無い惨めさから始まると言うわけだ。 今回はそのエクストリームアイビーとモッズスタイルの流れを書いたけど まだまだこの話は続きあまりに話題が多過ぎて語れない為にまたいつか書きたいと思う。 今日はここまで。 ではまた^_^y〜